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村上かつらブログ

ありがとう、さようなら

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なんと、ゼロックスを譲っていただいた。
ありがたすぎるお話。



そして、それと引き換えに、今朝、
長年苦楽を共にしてきた、わが家のコピー機、
キャノンiR1600が、リース会社に引き取られて行った。



なぜだろう、ただのオフィス機器なのに、別れ難く、
昨晩は、最後くらい同じ布団で寝ようや、という気持ちにさえなった。



■ ■ ■ ■ ■



わたしが仕事場にコピー機を導入できるようになったのは、
「サユリ1号」という漫画の連載を経た後だった。
(週刊連載ながら、サユリのときは、近所のローソンまで走っていたのです)



契約の時、リース会社の人から

「リースは5年が満期です。
 5年を越えれば、月額使用料は発生せず、ほぼご自身のものになります。」

という説明を受けた(うろおぼえ)。


「5年・・・!」




リースの契約内容としては妥当だから、こんな素っ頓狂な声を上げるのはおかしい。



契約内容云々ではなく、わたしはこのとき、
「この先5年は、漫画で食べてゆく」、という決断を、突如、迫られた気がして
うろたえてしまったのだった。


もちろん、ぼんやりと、
「5年後も10年後も描いていたらいいな~☆」
という楽観的なイメージだけは持っていたが、
こうして契約書類をつきつけられると、
「果たして5年先も仕事があるのか・・・!?」 と、考えずにはいられない。



マンションの一室にやってきたコピー機は、
コンビニで見るよりはるかにでかかった。



もし、3年後に筆を折らざるを得なくなった場合でも、
残り2年間、こんなでっかい機械が部屋に居座りつづけるんだ・・・
つらい・・・
つか邪魔・・・
使わなかったら・・・・・邪魔なだけ・・・・・



それで、本末転倒なんだけど、
「しかたない。こいつを養うつもりで、最低5年は何があっても漫画を描くか!」
と腹をくくった。



結果、このコピー機は、4軒もの仕事場についてきてくれた。
京都から東京へ、大移動もした。
トナーは3回換えた。



いつしか、満期の5年が過ぎていた。
さらに3年が過ぎ、
そして今日、こういう形(乗り換え)で別れが来るとは、
8年前の自分は、思ってもみなかったことだ。




玄関先で、最後の動作確認。
どうやらまだ働けるらしい。



家電(この場合はオフィス機器か)て、けなげなロボットみたい(涙)。



ちょうど漫画家としての転機だった時期に出会って、
うちにやってきてくれて、
ずっと支えてくれて、ありがとう。



2ショットも撮ったけど、一番ハンサムに見えるこの角度、
記念に一枚。


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追記:
今朝、NHKで、在りし日のスティーブ・ジョブズが
マッキントッシュをお披露目したときの映像(1984年)が流れていた。



ジョブズが「彼自身が自己紹介します」と言うと、モニターに、
「 Hello, I'm Macintosh. It sure is great to get out of that bag. (以下略)」
というメッセージが。
泣けた。
「我が社の新作を発表します!」じゃないんだ。。。

(このデモンストレーションの様子は、youtubeに完全版?があがっています。
 思わず「わたしは真吾」が読み返したくなる・・・!)




仕事を助けてくれる機械は、パートナーだ。
寡黙で忠実なパートナー(時折機嫌を損ねることも。ご愛嬌。)。



四角四面のコピー機だけど、わたしには、最後まで、R2-D2にしか見えなかったもの。



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  1. 2011/10/08(土) 15:58:26|
  2. 仕事(制作過程)
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